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例年とは異なる神戸新聞杯予想を的中 長期的に勝てるポイントとは(とん勝つ)

  • 2024年10月14日(月) 18時00分
予想の頭脳

見事10万超えの払い戻し


『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちが、会心の的中を振り返る「予想の頭脳」。今回取りあげるのは、神戸新聞杯を的中させた「とん勝つ」氏。波乱となった一戦を、どのようなアプローチで攻略したのか……。本人自ら綴っていただきました!


対象レース:2024年9月22日(日)中京11R 神戸新聞杯

<はじめに>

 ウマい馬券にて予想家として活動しております、とん勝つと申します。この記事では、先日の神戸新聞杯の予想方法を解説させていただきます。皆さまの今後の競馬予想に役立つような、良いきっかけになりますと幸いです。

予想の頭脳

「とん勝つ」氏


 さて、競馬予想は大きく2つの作業から成り立つと考えます。

1.能力比較…馬券に取り入れる馬の選定
2.馬券構築…券種・金額配分の検討

 この1、2の作業を正しくこなすことで、長期的に勝つことのできる配当を得ることができます。それでは早速、神戸新聞杯における1、2の作業内容を順番に解説します。

<1.能力比較>

 例年、阪神芝2400mで施行される神戸新聞杯ですが、今年は中京芝2200mでの開催でした。しかも道悪での開催ということで、例年とはコース形態も馬場状態も異なる見込みでした。条件が変われば求められる適性や能力も変わりますので、過去の神戸新聞杯のデータはあまり参考になりません。神戸新聞杯に出てくるレベルの馬たちが、道悪の中京芝2200mで競走した場合に、どんな馬が好走するのかを考える必要があります。

 中京芝2200mで施行された良馬場ではないレース、しかもある程度のレベルを担保するということで、今回は3勝クラス以上のレースを調査対象としたところ、近年では日経新春杯(2023)、ムーンライトHC(2022)、神戸新聞杯(2021)の3レースのみが条件に該当しました。コース・馬場状態・出走馬レベルが近ければ、似たような展開から同じ適性が求められる可能性も高いため、この3レースの結果から、求められる適性を探ってみます。なお、例年ならば9月の中京開催は開幕から間もないのですが、今年は開催が進んだ中でのレースであったため、冬のレースも調査対象としました。

 馬券内に好走した馬の共通点を探すと、いずれの馬も上がり3Fタイムが3位以内を記録しているか、または4コーナーを2番手までで通過していることがわかりました。つまり、後半のスピードで最後に追い上げるか、前半のスピードで作ったリードを最後まで守るかが、道悪の中京芝2200mでの好走パターンと言えそうです。

 更に今回と同じ3歳限定戦である神戸新聞杯(2021)を掘り下げてみます。後ろを3馬身離した1、2着馬は、前走までに上がり3Fタイムで33秒台を記録した実績を持っていました。上がりの速さに数字の裏付けがあるのが良いと言えます。また、1着馬が不良馬場の重賞を勝っていたり、2着馬が1勝クラスですが稍重馬場で圧勝していたりと、道悪での実績を持っていました。ダービー馬ですら馬場に泣いて着外に終わったレースですから、道悪での実績は大きなアドバンテージとなることがわかります。そして、1着馬はGIで馬券内に好走しているGIII勝ち馬、2着馬はGII勝ち馬でしたから、高いレベルのレースでの好走ぶりもポイントとなりそうです。

 以上を踏まえ、神戸新聞杯(2024)の出走馬を見ていくと、見解は公開した予想に記載のとおりで、本命はメイショウタバル、対抗はジューンテイクとショウナンラプンタとなります。

<2.馬券構築>

 馬券についてですが、まずお伝えしたいのは「全ての馬券の基本は複勝である」ということです。全ての券種は、複勝の的中範囲を狭めることで、それと引き換えに配当を上げています。この考え方により、的中率がどのくらい下がると配当がどのくらい上がるのかということが理解しやすくなります。

単勝の例:
 複勝なら1、2、3着のいずれでも的中になるところ、単勝は2、3着での的中を捨てて的中圏を1着のみに絞ることで配当を上げています。

ワイドの例:
 1頭目(軸馬)が3着以内に来るとき、複勝ならば2頭目はどの馬が3着以内に来ても良かったところ、ワイドは2頭目の候補馬を絞ることで配当を上げています。

3連複の例:
 上記ワイドの例で、1頭目と2頭目の馬が3着以内に来る時、複勝やワイドならば3頭目はどの馬が3着以内に来ても良かったところ、3連複は3頭目の候補馬を絞ることで配当を上げています。

 まずメイショウタバルの複勝は的中するのかどうか(=3着以内に入るのか)から思考をスタートさせ、そこから2着や3着での的中を捨てたり、相手を絞ったりしながら、オッズとの兼ね合いで単系や連系の馬券に切り替えるべきか否か、と考えを進めていきます。

 メイショウタバルの勝った毎日杯は重馬場での開催でしたが、走破タイム1:46.0はレース史上2位タイです。しかも2着馬に1.0秒差をつけており、高速馬場の恩恵で出た走破タイムではありません。これほど価値のある走破タイムを出した馬は、他の出走馬には見当たらないため、3着での的中を捨てて的中圏を1、2着に絞る馬券(=馬連等)への切り替えも妥当と判断できます。

 もちろん馬連よりワイドの方が的中する可能性は高く、目先の的中に流されてしまいがちですが、獲れる時に少しでも多くの配当を得て貯金を作っておくことが、競馬で勝つためには必要なことです。他馬との能力差を踏まえ、ワイドではなく絞って馬連を狙う価値が十分あると判断しました。

 シンプルでわかりやすい買い目の方が、皆さまに参考にしていただきやすいかと思いますので、馬連である程度の配当が見込めるならば3連系で複雑には組む必要はないだろうと、馬連2点の推奨とさせていただきました。

<振り返り>

 結果は推奨馬3頭による評価順(◎→◯→▲)での決着となりました。推奨馬の期待通りの好走に安堵する一方、もっと高配当を獲れたのではないかと、非常に悔しく思わされる結果でした。

 獲るべき時に、より大きな配当を獲ることができるよう、これからも最良の買い目を追究してゆきます。皆さまに高精度の予想を提供できるよう精進してまいりますので、応援いただけますと大変嬉しく思います。本日は最後までお読みいただき誠にありがとうございました。またどこかのコラムで皆さまにお会いできますように。

(とん勝つ)


今回解説の予想結果はこちら


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なぜあの馬に印を打てたのか。会心の勝利を収めたプロ予想家が、自身の的中を元にレースを振り返る予想力向上コラム。 関連サイト:ウマい馬券

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