ディープインパクト
◆「ディープインパクト劇場」開演 2005年の夏、小泉純一郎首相が郵政解散を断行。国民の絶大な支持を受けて圧勝した。小泉劇場の始まりだった。この年、競馬の世界にもファンの絶大な支持を受ける英雄が現れた。ディープインパクトである。その強さはまさしく「ディープインパクト劇場」の始まりだった。
2004年の秋、デビューをめざして厩舎に入ると、早くも化け物ぶりを披露する。ある日、調教師の指示したタイムよりも5秒近く速く駆けてしまった。通常なら疲労が残るどころか、故障が心配される速いタイムだったが、当のディープインパクトは汗もかかずにケロッとしている。
これはただ者ではない。周囲の目の色が変わった。確かに、2004年12月のデビュー戦を4馬身の快勝。明けて2005年1月。2戦目の若駒Sは最後方に位置し、直線に向いたときは10馬身もの差があったが、武豊騎手がゴーサインを出すと矢のように伸び、2着を5馬身も突き放した。
3戦目の弥生賞。あの国民的英雄ハイセイコーの記録を抜く、史上最高の単勝支持率(71.5%)を得たディープインパクトは、ムチを一度も使うことなく勝利する。
続く牡馬クラシック第1弾の皐月賞。スタート直後につまずき、最後方からの競馬になったが、最終コーナーで初めてムチを入れると、そこからは独壇場。2着に2馬身半差で快勝した。騎手の武豊は勝利インタビューで、「走っているというより、飛んでいる感じだった」と名言を残している。
次いで5月、牡馬クラシック第2弾の日本ダービー。東京競馬場には前年比114.8%の14万人を超える大観衆が押し寄せた。ディープインパクトが呼び込んだのだ。競馬ファンは久しく出ていなかったヒーローに飢えていた。単勝は1.1倍の断然人気。ハイセイコーが持っていた単勝支持率最高記録をまたも抜き去り、73.4%の支持を得た。
ここでも最後方からの競馬になったが、これは想定内。後方で脚をため、最後の直線でごぼう抜きする作戦だった。そのとおり、先に抜け出したインティライミを残り200m地点でとらえると、そこからはまたも独壇場。瞬時に抜き去り、5馬身の差をつけてゴールを駆け抜けていた。ゴーサインを出すと、ゴムまりのように弾けて飛んでいく。他馬とはまるで次元が違った。
秋になって迎えたクラシック第3弾の菊花賞。デビュー以来、連戦連勝。ここを勝てば、サラブレッドにとって最高の栄誉となる「三冠馬」の称号を得る。英雄の誕生をしかと見届けようと、京都競馬場には入場人員レコードとなる13万6701人もの観客が押し寄せた。単勝は1.0倍。勝っても、買った馬券の同額しか払戻しされない。
ところが、ディープインパクトは途中で行きたがって折り合いを欠き、かなりのスタミナを消耗する。競馬の世界ではこれを「かかる」というが、3000mの長距離でかかってしまうと、並みの馬ならこの時点でアウトとなる。だが、最後の直線でまたも飛ぶように弾け、余裕で戴冠のゴールを駆け抜けた。
無敗の三冠馬誕生。シンボリルドルフ以来21年ぶり、史上2頭目の快挙に、スタンドのファンは酔いしれた。その圧巻の強さは、史上最強馬と呼ぶにふさわしいものだった。
しかし、この三冠制覇は英雄伝説の単なる序章にすぎなかった。翌年になると、ディープインパクトはさらなる化け物ぶりを発揮していくのである。
◆レース詳細
2005年10月23日
第66回 菊花賞(GI) 京都/芝右 外3000m/天候:晴/芝:良
1着 ディープインパクト 牡3 57 武 豊 3:04.6
2着 アドマイヤジャパン 牡5 57 横山典弘 2
3着 ローゼンクロイツ 牡3 57 安藤勝己 4
◆競走馬のプロフィール
ディープインパクト(牡3)
父:サンデーサイレンス
母:ウインドインハーヘア
騎 手:武 豊
調教師:池江泰郎(栗東)
馬 主:金子真人ホールディングス
生産牧場:ノーザンファーム
70万DL突破!伝説の名馬に挑め!
●
70万DL突破!伝説の名馬に挑め! 爽快!競馬パズルゲーム「パズルダービー」、70万DL突破!伝説の名馬に挑め!
「パズルダービー」はマッチ3形式(同じ色を3つ揃えるブロック消し)のパズルと競馬が融合し、伝説の名馬のシナリオに挑戦する競馬パズルゲームです。レースでは、ディープインパクトやオルフェーヴルなど名馬のシナリオを完全再現。競馬ファンなら感動再び、競馬を知らない方はパズルを楽しみながら、競馬の魅力を知っていただけます。
登場する名馬は700頭以上。また、週末に開催される中央競馬とのリアル連動イベントや各種キャンペーンも満載です。この機会に是非お楽しみください!